2017/10/01 に開催されたドミニオン秋の陣の運営をやってました。
ブログ記事や Twitter で運営についても触れていただけるのは大変うれしいです。 せっかくなので自分の関わった範囲で今回の運営について書き残します。
この記事の内容は全て個人の意見・感想です。
レギュレーションについて
全編ドラフト形式による大会は、秋の陣について最初に話した時点でながどんさんから提案された。
- 春の陣とも日本選手権とも差別化できる
- 参加者は面倒な準備なしに準決勝・決勝のフォーマットで楽しめる
- 運営側はカードの用意を自分たちだけで完結させられる見込みがある
ということで、この時点ではかなりいいアイデアだと感じて即賛同。最初からドラフト形式ありきで準備することに。これはこれで準備が面倒な予感はしていたが、自分がドラフト形式をやりたかったので目をつむった。
レギュレーション全体はながどんさんが作った草案を元に細かい所を詰めていった。(そしたらいつの間にか主催の片割れということになってた)
カードの用意
今回は参加者の持ち込み無しで開きたかったため、スタッフ側が用意できるカード + αを使った。
王国カード
帝国までの王国カードは既にハードスリーブに詰めてあったのが3セットあり、ハードスリーブさえ用意すれば4セット目まで準備できる算段もあった。
結局は他カードの都合もあり、スリーブ詰め作業無しで使える3セットのみの利用とした。
基本カード
こちらも心配はなかった。王国カード全部は持っていなくても基本や陰謀だけ持っている人はいるので8卓分は十分揃う。念のためにもう1セット基本カードのみを購入した。
イベント・ランドマーク
イベント・ランドマークを使う試合を固定したので問題にならず。最初は試合ごとにランダムという案も出ていた。
特殊カード
こちらはものによってだいぶ苦労した。
トラベラー・褒章・狂人は同時使う数と用意できる数が一致するので問題なし。植民地と避難所は明らかに揃えるのが困難なので潔く除外。問題はポーションと略奪品、そして廃墟だった。
ポーションと略奪品はどちらも4セットしか用意できなかったので、万が一足りなくなった場合は使っていない他の特殊カードや除外した(支配以外の)カードで代行する予定だった。もっともそうなるのはかなりの低確率だし、実際どのカードも不足することはなかった。
廃墟は枚数が多いくせに他カードでの代替が困難なので、最悪の場合は観賞用の暗黒時代を買うことも考えていた。 幸い必要な枚数が 30 × 8 = 240 枚なのに対し、暗黒時代が5セットあって廃墟を 50 × 5 = 250枚用意できたので、買い足すことなくギリギリ間に合わせることができた。 各卓の廃墟の配分が固定だったのは管理の都合によるものでした。
トークン類
正直、直前になるまで各種トークン類も足りなくなる可能性を忘れてた。とりあえず汎用的に使えるポーカーチップを用意し、あとは「よしなに使わないもので代替してください!」で行くことに……不足しなくてよかった。
ここまで偉そうに書いてるが、用意したカードは全て自分以外のスタッフによるものです。持ち込みに協力してくれたスタッフには感謝しています。
得点集計について
春の陣に引き続き、拙作のツールを使いまわした。ただし得点計算の仕様が変わったのでその辺を選べるように修正した。
あと前回は得点入力作業を1人でやった結果、休憩時間が皆無で死にそうになったので、今回はスタッフが各卓で入力できるように調整した。
具体的にはテーブルごとに入力画面を分け、localhost ではなく Pivotal Web Service で実行し、スタッフの携帯から入力できるようにした。PWS はメモリサイズを1GBから256MGにしたら無料プランでもなんとかなった。
あとは CI 設定を調整したり、テスト書くのをサボった半年前の自分を恨んだりしたが、当日はちゃんと負荷分散できたのでかなり楽だった。
ちなみにまた集計システムが必要になったら今度はゼロから作り直そうかな、と思ってる。もともと Rails の練習がてら作っていたので、今度は Hanami で作りたい。あと Circle CI の Version 2.0 化もしたい。
当日起きたトラブルについて
最大のトラブルは cha-shu さんの名前を誤って登録してしまったこと。ご本人にも直接謝罪しましたが、この場を借りて改めてお詫びいたします。
このトラブル発生の原因だが、ATND からダウンロードした CSV から参加者名を抜き出す際に Atom の複数カーソル & 単語選択で横着したのがよくなかった。(ハイフンから後ろが選択されていなかった)
再発防止策としては次からちゃんと CSV パーサを使います。
その他、ゲームルール・大会ルールでは自分の観測範囲では大きな問題はなかった。これは運営云々よりも参加者の理解・協力によるものだと思う。中でもカードルールについてヒロタシさんより事前に協力を申し出て頂けたのは心強かった。ありがとうございました。
当日の目標
トラブルなくを回すのはもちろんだが、個人的には他に3つの目標を立てていた。
- ルール周りで想定外の質問に詰まらない
- スタッフ全員がちゃんと昼食を取る
- 19時までに予定スケジュールを消化してエキシビションマッチを行う
1つ目は「試合後に他のテーブルのドラフトカードを確認していいですか?」という質問に素で「あー」と言ってしまったので失敗。
2つ目は2回に分かれて食事を取りに行くことができた。が、第二波の方はかなり急いで済ませる必要があったので、ちょっと微妙。朝はあと30分早く集合すればよかった。
3つ目は遅刻らしい遅刻がなかったことと、開始後の運営作業をわりといい感じに進めることができたので達成。エキシビジョンマッチについて快諾してくれたベスト4の皆様、ありがとうございました。
ということで3つ中達成できたのは2つ、満足して達成したのが1つ。まずまずですかね。
その他
- 本当は5回戦やりたかったが企画当初の時点で断念。実際のところもう1回戦は無理だったと思う
- 新たにスリーブに詰めたのは250枚くらい。前日に淡々とやった
- カード名付きの袋に入れていた王国カードはランダムに入れ替えたが、「ラベルのカードではない」という情報を与えないために袋を入れ替えないカードも残した
- 休憩時間の管理が疎かになりがちだったのは反省
- スタッフの目印に支配のカードを使ったのは、当日朝の自分の思いつき。彼らが支配者なのか被支配者なのかはご想像におまかせします
やってみてどうだったか
大変だろうと思って色々準備したおかげで想定していたよりは大変ではなかった。
総合的に春の陣よりは面倒だったかと言われるとちょっと悩む。
たぶん大会前後の作業は春の陣の方が楽だが、大会中の運営作業は今回の方が楽だったと思う。
持ち込み無し & 全カードOKにすると(主に特殊カードの都合で)どうしても卓数に限界があるのが辛いところ。大会がスタートしてからの運営作業はほぼ分散できていたので、カード用意の問題さえクリアできるなら春の陣と同じ48人12卓でも問題ないだろう。
特殊カードのみ参加者に持ち込み協力してもらうのもアリかもしれないが、なんだか片手落ちな感じがして個人的にはちょっと……
参加者の持ち込みを無しにしたのは、当日の心配事を減らすという意味ではよかった。(春の陣の時はちょっと危なかった)
あととてもシンプルな問題として、あの数を持ち込むのは辛かった。物理的な意味で。
おわりに
なんだかまとまりのない記事になってしまったが「適度に効率化したり手を抜いてますよ」というのと「人手とカードさえ用意できればなんとかなりますよ」ということが伝わればと思いここまで書きました。
参加記録にも書いた通りドラフト形式の大会があればまた参加したいので、どなたか我(々)こそは! という方は是非開催お願いします。
ちょっと時間が経ってしまいましたが、参加した皆様も運営スタッフもみなさんお疲れ様でした。参加・ご協力ありがとうございました。